本日の朝、フジテレビ「とくダネ!」で「“インスタ映え”で迷惑行為 花畑を踏み荒らし被害相次ぐ」というタイトルで美瑛の観光マナーに関する特集が放送されました。
実は昨夜、当ブログをご覧になった番組スタッフの方から連絡があり、電話ではありますが取材協力させて頂くことになりました。
当日、取材班が美瑛に入り観光協会等で取材を行っていたらしく、番組スタッフさんとのお話の中で、おおよそ以下のようなストーリーを描いていらっしゃるというこのがおぼろげながら理解できました(自分の勝手な解釈も一部含まれているでしょうが)。
① インスタ映えする写真を撮りたいがために、外国人による畑侵入が後を絶たない。
この中で、②と④についてが私への具体的な取材内容でした。
②については、フォテージイン美瑛さんにご協力頂き、ブログに掲載されていたマイルドセブンの丘の小麦畑の踏み荒らし状況を写真を具体的な被害例として利用して頂くことに。
④については、印象に残った事例ということでしたので、「観光バスの40~50人が一斉に畑侵入」「キャンピングカーごと畑侵入」という事例を紹介し、番組スタッフさんの方でイラストを作成されました。
番組に関する個人的な感想としては、よくぞ短時間でここまでのストーリーを作り上げた番組スタッフさんや取材班の方々に敬意を表したいと思うとともに、山崎キャスターのプレゼンも、問題の論点をとても分かりやすく説明頂いて良かったですし、古市さんの横やりに動じずにシナリオを遂行する姿勢もとても立派でした。
こういう問題が今美瑛で起こっていることを多くの方々に知ってもらうきっかけとしては、良い番組になったのではないかと思っています。
一方、恐らく一度も美瑛に来られたことのないと思われる古市さんが、現状をよく理解せずにお得意の「逆転の発想」だけに頼ってコメントする姿は・・・
風景写真撮影で畑に入る人達、インスタ映えする写真を撮るために畑に入る人達は、殆どは以下のケースに当てはまると思います(インスタ蝿については、私自身どういう人種なのかよく理解できていないので除外しています)。
① 知らなかったという人達
-自国では畑に入っていけないルールになっていない(外国人)
-ガイドからそういう説明を受けていなかった(外国人)
-立入禁止の看板が見えなかった(目に入らなかった)
-牧草地を草むらだと思っていた
-綺麗なところだったのでつい入ってしまった
-作物が植わっていない場所であれば良いと思っていた
-他は看板が立っていたが、ここは看板が立っていなかったので良いと思った
-他の人が入っているので良いかと思った など
② 他人とは違う写真を撮りたい欲望の塊のような人達
③ 自分の満足できる構図で撮るためには手段は問わないような人達
例えば、
-電線が邪魔だから
-この草が邪魔だから
-あの木がこの位置で撮れるような構図にしたいから
ー手前にある土の部分を構図に入れたくないから
-夕陽とこの木を組み合わせた構図にしたいため
-太陽がこの木の真上にくる構図にしたいため
ー公道からだと順光になるが立体感演出するには少し斜行にする必要があるから
など、人それぞれによって畑に入る理由は様々だと思います。
④ 過去の自分だけの特権?を「立入禁止」の看板ではく奪されたことに納得しない人達
①に分類される人達も、実は①の理由だけで畑に入る人は少なくて、多くは②か③も兼ね合わせているように感じます。
①だけの人達は、畑に入っているのを注意すると「すいません、知りませんでした」と素直に出てきてくれます。なので、この人達には古市さんの言う「逆転の発想」は有効なのかもしれません。
しかし、①だけの人は氷山の一角であって、本質的な問題は②③④だと思います。
②③④の人達に対して、特定な撮影スポットに限定することは、彼らを無理やり檻に入れるようなものでしょう。
なので、古市さんの「逆転の発想」は私にはとても滑稽に映りました。
お忙しい方と思いますので、きっと事前に十分な情報を得ることをできずに出演することになり、コメンテータとしての存在感を示すためには、そう演じざるを得なかったのでしょう。
②③の人達に注意すると、あっ見つかったとあきらめ顔で出てくる人、渋々畑を出る人、無視する人、逆切れする人。その人の欲望が満たされなかったことに対する感情表現は様々です。
ちなみに私は小心者なので、④の人達だけは避けて通ります。
外国人観光客の急増やインスタ映えなどで、はたから見える印象は随分昔と違ったように見えるかもしれませんが、変わったのは①の範囲が国内から海外に広がったことであり、②③④という問題は、20~30年前から何も変わっていないと思います。
マナー/ルールと人の欲望との折り合い、美瑛町は過去も現在も同じ問題で悩み苦しみ続けています。
美瑛町ではこの問題を観光マナーとして人の善意に訴える政策を取ってきました。
果たして今後も今のままの政策で良いのでしょうか?
美瑛で風景写真を撮る人たちの多くは、②③の欲望を持ちつつも、その欲望を「無断で畑に入らない」というルールの中で自己抑制して、撮影場所や構図、季節や時間帯、光や影などを工夫して良い写真を撮ろうと努力しています。
①と②、①と③の人達も、「無断で畑に入らない」というルール知ることにより、多くの人が自己抑制できるようになると思います。
よって、何よりも重要なことは、①の人に対してルールを知ってもらうことでしょう。
どのようにしたら、アジア圏30億人の人達にそのルールを知ってもらうことができるでしょうか?
これが、この問題に対する美瑛町の最も重要な課題でしょうし、北海道全体としても考えなければならない課題だと思います。
そしてルールの理解の仕方も重要になります。
すなわち、押し付けられたルールとして仕方なく従うか、自分の良心の中でルールを積極的に守っていきたいと思うかです。
この理解の仕方が、他人の目がない時に自分の欲望をどう自制できるかの違いとして表れてくると思います。
もう一つの重要な課題は、そもそも欲望を自分でコントロールできない人が少なからずいることです。つまり②③④に直接該当する人達です。
条例で罰金などを制定し、人の欲望を罰則で抑制する方法を取るべきなのでしょうか?
それとも「逆転の発想」で何か新しい良い考えはあるのでしょうか?
①に対してどのように広く周知していくか。
②③④の対策をどのように行っていくか。
美瑛町は今まさに試されている、そう思います。
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実は昨夜、当ブログをご覧になった番組スタッフの方から連絡があり、電話ではありますが取材協力させて頂くことになりました。
当日、取材班が美瑛に入り観光協会等で取材を行っていたらしく、番組スタッフさんとのお話の中で、おおよそ以下のようなストーリーを描いていらっしゃるというこのがおぼろげながら理解できました(自分の勝手な解釈も一部含まれているでしょうが)。
① インスタ映えする写真を撮りたいがために、外国人による畑侵入が後を絶たない。
② その結果、このような被害が出ている(または被害が発生するリスクに晒されている)。
③ しかし、畑侵入は外国人だけではなく日本人も同様である。また、この問題はインスタ映えだけに限ったものではなく、昔から存在する根深い問題である。
④ 具体的には日本人によるこんな酷い事例もある。
この中で、②と④についてが私への具体的な取材内容でした。
②については、フォテージイン美瑛さんにご協力頂き、ブログに掲載されていたマイルドセブンの丘の小麦畑の踏み荒らし状況を写真を具体的な被害例として利用して頂くことに。
④については、印象に残った事例ということでしたので、「観光バスの40~50人が一斉に畑侵入」「キャンピングカーごと畑侵入」という事例を紹介し、番組スタッフさんの方でイラストを作成されました。
番組に関する個人的な感想としては、よくぞ短時間でここまでのストーリーを作り上げた番組スタッフさんや取材班の方々に敬意を表したいと思うとともに、山崎キャスターのプレゼンも、問題の論点をとても分かりやすく説明頂いて良かったですし、古市さんの横やりに動じずにシナリオを遂行する姿勢もとても立派でした。
こういう問題が今美瑛で起こっていることを多くの方々に知ってもらうきっかけとしては、良い番組になったのではないかと思っています。
一方、恐らく一度も美瑛に来られたことのないと思われる古市さんが、現状をよく理解せずにお得意の「逆転の発想」だけに頼ってコメントする姿は・・・
風景写真撮影で畑に入る人達、インスタ映えする写真を撮るために畑に入る人達は、殆どは以下のケースに当てはまると思います(インスタ蝿については、私自身どういう人種なのかよく理解できていないので除外しています)。
① 知らなかったという人達
-自国では畑に入っていけないルールになっていない(外国人)
-ガイドからそういう説明を受けていなかった(外国人)
-立入禁止の看板が見えなかった(目に入らなかった)
-牧草地を草むらだと思っていた
-綺麗なところだったのでつい入ってしまった
-作物が植わっていない場所であれば良いと思っていた
-他は看板が立っていたが、ここは看板が立っていなかったので良いと思った
-他の人が入っているので良いかと思った など
② 他人とは違う写真を撮りたい欲望の塊のような人達
③ 自分の満足できる構図で撮るためには手段は問わないような人達
例えば、
-電線が邪魔だから
-この草が邪魔だから
-あの木がこの位置で撮れるような構図にしたいから
ー手前にある土の部分を構図に入れたくないから
-夕陽とこの木を組み合わせた構図にしたいため
-太陽がこの木の真上にくる構図にしたいため
ー公道からだと順光になるが立体感演出するには少し斜行にする必要があるから
など、人それぞれによって畑に入る理由は様々だと思います。
④ 過去の自分だけの特権?を「立入禁止」の看板ではく奪されたことに納得しない人達
①に分類される人達も、実は①の理由だけで畑に入る人は少なくて、多くは②か③も兼ね合わせているように感じます。
①だけの人達は、畑に入っているのを注意すると「すいません、知りませんでした」と素直に出てきてくれます。なので、この人達には古市さんの言う「逆転の発想」は有効なのかもしれません。
しかし、①だけの人は氷山の一角であって、本質的な問題は②③④だと思います。
②③④の人達に対して、特定な撮影スポットに限定することは、彼らを無理やり檻に入れるようなものでしょう。
なので、古市さんの「逆転の発想」は私にはとても滑稽に映りました。
お忙しい方と思いますので、きっと事前に十分な情報を得ることをできずに出演することになり、コメンテータとしての存在感を示すためには、そう演じざるを得なかったのでしょう。
②③の人達に注意すると、あっ見つかったとあきらめ顔で出てくる人、渋々畑を出る人、無視する人、逆切れする人。その人の欲望が満たされなかったことに対する感情表現は様々です。
ちなみに私は小心者なので、④の人達だけは避けて通ります。
外国人観光客の急増やインスタ映えなどで、はたから見える印象は随分昔と違ったように見えるかもしれませんが、変わったのは①の範囲が国内から海外に広がったことであり、②③④という問題は、20~30年前から何も変わっていないと思います。
マナー/ルールと人の欲望との折り合い、美瑛町は過去も現在も同じ問題で悩み苦しみ続けています。
美瑛町ではこの問題を観光マナーとして人の善意に訴える政策を取ってきました。
果たして今後も今のままの政策で良いのでしょうか?
美瑛で風景写真を撮る人たちの多くは、②③の欲望を持ちつつも、その欲望を「無断で畑に入らない」というルールの中で自己抑制して、撮影場所や構図、季節や時間帯、光や影などを工夫して良い写真を撮ろうと努力しています。
①と②、①と③の人達も、「無断で畑に入らない」というルール知ることにより、多くの人が自己抑制できるようになると思います。
よって、何よりも重要なことは、①の人に対してルールを知ってもらうことでしょう。
どのようにしたら、アジア圏30億人の人達にそのルールを知ってもらうことができるでしょうか?
これが、この問題に対する美瑛町の最も重要な課題でしょうし、北海道全体としても考えなければならない課題だと思います。
そしてルールの理解の仕方も重要になります。
すなわち、押し付けられたルールとして仕方なく従うか、自分の良心の中でルールを積極的に守っていきたいと思うかです。
この理解の仕方が、他人の目がない時に自分の欲望をどう自制できるかの違いとして表れてくると思います。
もう一つの重要な課題は、そもそも欲望を自分でコントロールできない人が少なからずいることです。つまり②③④に直接該当する人達です。
条例で罰金などを制定し、人の欲望を罰則で抑制する方法を取るべきなのでしょうか?
それとも「逆転の発想」で何か新しい良い考えはあるのでしょうか?
①に対してどのように広く周知していくか。
②③④の対策をどのように行っていくか。
美瑛町は今まさに試されている、そう思います。
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