ここ数日間、台風11号や9号の影響で甚大な被害が出ている美瑛町。

 美瑛川の氾濫危機や花園アンダーパスの洪水をはじめ、辺別川の橋崩落、白金の送水管破損とそれに伴う給水制限、青い池の甚大な被害、多くの家屋での床下浸水、そして多くの農作物の倒伏や道路等への流出...

 台風9号の被害から1日たった現在でも、美沢・白金地区、旭・美田・ルベシベ地区、俵真布地区、新区画地区におけて一部通行止めが続いており、給水制限もまだ続いているようです。また、青い池も甚大な被害のため、当分の間、立ち入り制限が続くことが想定されます。

 1日も早い災害復旧と、住民の方々の普通の日常生活が早急に取り戻せることを、切に願うばかりです。


 さて、8月も終わりに近づき、かなり秋めいてきた(と思われる)美瑛の丘。

 悲しいことに、この夏も多くの畑進入者を見かけました。

 私がこの夏、美瑛に滞在したのは、わずか4日間程度ですが、その短い間だけでも、少なくとも30人以上にお声かけさせて頂きました。

 マナー違反者にお話を聞くと、日本人・外国人を問わず、その多くは無知さからくるもの。

 よって今回のブログでは、『美瑛の丘めぐりのルールとマナー』について整理してお話ししたいと思います。

①アスファルトから土の部分に踏み入らないでください
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 美瑛の丘は、道路以外はほぼ間違いなく私有地である畑です。

 農作物が植わっている場所でけでなく、アスファルトの外の土の部分も私有地である畑であり、農家さんは農地として管理しています。

 決してアスファルトからはみ出して畑に踏み入ることなく、マナーを守って道路(アスファルト部分)から撮影しましょう。

 自身の足裏のみならず、三脚の足や車のタイヤも同様に、アスファルト部分からはみ出さないようお願いします。

②害虫や病原菌はジャガイモの大敵です
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 農家さんにとって害虫や病原菌は大敵。

 あなたの靴底や車のタイヤ、三脚についた病原菌やセンチュウなどの害虫が、畑を崩壊させる危険があります。

 とくにジャガイモ畑はセンチュウに弱く、またセンチュウは長い期間、畑の中で生き続ける強い生命力を持っています。

 よって、単年度のジャガイモ収穫量の減少にとどまらず、植物防疫法で定められた有害動物であるため、発生地域ではジャガイモの生産・流通が制限され、防除対策のための労力・金銭的コストも大きく、長い期間に渡って、さまざまな不利益が生じことになってしまいます。

 ジャガイモが植わっている場所でけでなく、アスファルトの外の土の部分も私有地である畑であり、農家さんは農地として害虫や病原菌防除のために管理しています。

 決してアスファルトからはみ出して畑に踏み入ることなく、マナーを守って道路(アスファルト部分)から撮影しましょう。

③牧草地も牛の餌を育てる畑です
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 手前の緑の丘。

 美瑛の丘ではこのような緑の丘を多く見かけますが、ここは牧草地であり、牛の餌を育てる畑です。

 決して公園の芝生ではありません。

 牧草地も牛の餌を育てる立派な畑です。

 決してアスファルトからはみ出して牧草地に踏み入ることなく、マナーを守って道路(アスファルト部分)から撮影しましょう。

④農道は畑の一部です
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 畑の中にある土の道。

 ここはトラクターなどの農作業車が通る農道であり、私有地であるとともに畑の一部です。

 決してアスファルトからはみ出して畑や農道に踏み入ることなく、マナーを守って道路(アスファルト部分)から撮影しましょう。

⑤雪の丘に醜い足跡を残すのは止めましょう
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 美瑛の丘は、道路以外はほぼ間違いなく私有地である畑です。

 雪の下には秋撒き小麦がじっと春を待っているかもしれません。

 真っ白な一面の大地に踏み入りたい気持ちは分からないでもありませんが、そこはじっと我慢。

 もしあなたが踏み入って足跡を残してしまったら、次に雪が降って足跡が消えるまで、ここを訪れた人は皆がっかりすることでしょう。

 決して雪の丘に醜い足跡を残すことなく、マナーを守って道路から撮影しましょう!

 以上の①~⑤については、立入禁止の看板が立っていれば勿論のことですが、立入禁止の看板が立っていなくても、地主の許可なき侵入はマナー違反であり犯罪です。

 詳しくは、以下をご参照ください。

 丘のまち美瑛 観光のルールとマナー

⑥農家さんにカメラを向けない
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 (この写真は農家さんの許可を得て撮影しています)

 あなたは仕事中、職場などで全く見知らぬ人に勝手にカメラを向けられたら、どんな気持ちになりますか?

 多くの人は快く思わないでしょう。

 農家さんだって同じです。

 農作業中にカメラを向けられることを苦痛に思う農家さんもたくさんいます。

 もし、農家さんに近い位置から農作業中の風景を撮りたいのであれば、きちんと許可を得てから撮るようにしましょう。

⑦農作業車の邪魔をしない

 トラクターや農家さんの軽トラ等の農作業車の邪魔になるような車の止め方はしないでください。

 もし、道路から畑に入る入口のアスファルト部分に車を止める場合、すぐに移動できるようにして下さい。
 (決して車を止めたまま、遠くへ行かないで下さい)

 また、細い砂利道などでトラクターとのすれ違いができないような場合は、自分自身がすれ違いできるところまでバックして下さい。

 ここでは常に農作業車優先がマナーです。

⑧畑にゴミを捨てない

 コンビニの袋などが落ちていることをよく見かけますが、畑はゴミ捨て場ではありません。

 当たり前のことですが、ゴミやたばこの吸い殻などを畑に捨てることは絶対に止めてください。


 最後にこちら『富良野美瑛の美しい田園風景を残すために』をご覧いただき、丘めぐりの基礎知識を身に付けた上で、楽しくマナーを守って、美瑛の美しい丘めぐりを楽しみましょう。
 

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