今年最初のブログは、昨年(2014年)の美瑛の気象状況について、直近30年の平均値と比較しながら振り返ってみたいと思います。

 まずは気温について。

平均気温
最高気温
最低気温

 2014年の年平均気温は6.1℃。

 これは直近30年の平均値(1985年~2014年)5.8℃、気象庁発表の平年値(1981年~2010年)5.6℃に比べると高くなっていますが、最も顕著だったのが6月上旬の記録的な高温。

 2014年と直近30年の平均値の6月上旬(6/1~6/10)の気温を比較すると、下表のようになります。

平均気温 最高気温 最低気温
2014年 19.4 28.1 11.4
平均値 14.5 20.9 8.4

 平均気温で約5℃、最高気温では何と7℃以上も高かったんですね!
 特に、6月4日には36.0℃という最高気温レコード(従来は1984年8月16日の34.9℃)を記録するというような異常気象でした。

 この影響により、年平均気温が例年よりも高かったと思われます。

 次は日照時間。

日照時間

 昨年の気象状況の中で、最も顕著な特徴は日照時間の長さで、過去5年間や直近30年の平均値と比較すると、以下のようになります。

日照時間 日照率
2010年 1,467.6 31.9%
2011年 1,532.7 33.6%
2012年 1,566.0 33.6%
2013年 1,466.8 32.0%
2014年 1,784.6 38.7%
平均値 1,468.7 32.1%

 昨年の日照時間は、直近30年の平均値よりも300時間以上も長く、直近5年の中でもダントツでした。

 また、日照時間が長かった時期も、雪解けから大地の乾きを促進する4月下旬、農作物の成長に影響が大きい5月下旬~6月上旬・6月下旬~7月下旬となっており、これが昨年の豊作に繋がったのかもしれませんね。
 
 次に降水量について。

降水量

 昨年の降水量は、年間トータルで953.0mm。

 これは、直近30年の平均値である974.9mmより若干少ない程度でした。

 上半期は、日照時間が長く晴天の日が多かったため、比較的降水量は少なく、秋蒔き小麦の倒伏はほとんどない状態で、例年よりも早めに収穫を迎えることができたようですが、7月末~8月にかけて何度か大雨に見舞われたため、春蒔き小麦の収穫作業には影響が出たようです。

 最後に降雪量・積雪深について。

降雪量
積雪深

 昨年の降雪量は、グラフを見ても分かる通り、直近30年の平均値より少なめでしたが、一昨年末の大雪の影響で、積雪深は例年よりも高い状態が続きました。

 また4月上旬に大雪があったため、根雪終日は4月18日と、直近30年の平均値である4月9日よりも9日遅い雪解けとなりました。

 しかし、その後は、4月下旬の連日の好天による日照時間の長さにより、ビートの移植作業は例年よりも早く開始できたようです。

 そして今冬の初雪は10月28日。

 11月上旬と中旬に、かなりの降雪がありましたが、結局、根雪初日となったのは12月7日。これは直近30年の平均値である11月26日よりも、11日遅い根雪となりました。

 そして12月31日時点での積雪深は38.0cm。

 これは、直近30年の平均値である41.5cmより若干少なめの積雪深での年越しとなりましたが、はたして今年はどのような気象となるのでしょうか?

 昨年と同様に、是非とも日照時間に恵まれ、実りの秋が迎えられますように!


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