昨日のブログでお知らせしたとおり、今回は東京における晴れの特異日について分析してみたいと思います。
まずは、昨日もご紹介したWikipediaの「特異日」の中で挙げられている「日本(主に東京)の特異日の例」の中で、「晴れの特異日」として記載されている以下の日の検証をしてみたいと思います。
結果は歴然で、1月16日が晴れの特異日とはとても言えません。この表からは、逆に1月14日が晴れの特異日と言えるかもしれませんね。
次は3月14日。
これも結果は歴然ですね。確かに日照率、晴れ日数とも高水準ではありますが、3月18日の方が晴れの特異日と言えるかもしれません。
つぎは6月1日。
確かに晴れ日数はトップタイですが、日照率で5月28日に劣っていますので、晴れの特異日とは言い難いですね。ただ、6月と言えば梅雨入りの時期なので、梅雨入り直前の「6月の晴れの特異日」って言い方はできるかもしれません。
最後に 11月3日。
この期間は、10月31日~11月4日までの間、ほぼ一定の日照率、晴れ日数が続いていますので、11月3日だけを特異日とする理由はなさそうです。
以上のとおり、Wikipediaの「特異日」の中で挙げられている「日本(主に東京)の特異日の例」の信憑性は、かなり低いことが分かりました。
それでは本当の「東京における晴れの特異日」はいつなのでしょうか?
分析方法としては、気象庁が日毎の平年値を求める手法として用いている、9日移動平均を3回繰り返す平滑移動平均を参考にし、以下の方法で行いました。
① 日毎の日照率の9日移動平均を3回繰り返し、日毎の平滑移動平均を求める。
② 日毎の日照率と平滑移動平均の乖離率を算出する。
③ 日毎の晴れ日数の9日移動平均を3回繰り返し、日毎の平滑移動平均を求める。
④ 日毎の晴れ日数と平滑移動平均の乖離率を算出する。
⑤ ②④の両方で平滑移動平均乖離率上位ベスト5に入った日を「晴れの特異日」とする。
分析結果は以下のとおりでした。
日照率の平滑移動平均との乖離率ベスト5
① 3月18日 10.6%
① 11月25日 10.6%
③ 5月21日 10.5%
④ 4月6日 9.9%
⑤ 9月10日 8.8%
晴れ日数の平滑移動平均との乖離率ベスト5
① 5月21日 19.1%
② 4月5日 14.1%
③ 3月18日 13.5%
④ 8月29日 12.9%
④ 11月8日 12.9%
ということで、3月18日と5月21日が東京の晴れの特異日という結果になりました。
参考までに、その分析結果を以下に記載します。
この3月18日と5月21日は、まぎれもなく東京における晴れの特異日であると考えられますが、特異日であっても、日照率は1月の平均である60%強には遠く及びません。あくまで、その時期に相対的に晴れる確率が高い日という意味です。
最後に絶対的に晴れる確率の高い日として、日照率の高い日のベスト10、晴れ日数の高い日ベスト9を以下に記載します。
【まとめ】
まずは、昨日もご紹介したWikipediaの「特異日」の中で挙げられている「日本(主に東京)の特異日の例」の中で、「晴れの特異日」として記載されている以下の日の検証をしてみたいと思います。
- 1月16日
- 3月14日
- 6月1日
- 11月3日
利用する気象データは、昨日と同様に1961年~2012年の52年分を利用して、日毎に日照率と晴れ日数を算出し、検証に当たっては、前後4日間、つまりその日を中心に9日分のデータを分析した上で、特異日にあたるかどうかの判断を行いたいと思います。
尚、日照率や晴れ日数の定義につきましては、以下の過去のブログに記載しております。
まずは1月16日。
尚、日照率や晴れ日数の定義につきましては、以下の過去のブログに記載しております。
まずは1月16日。
日付 | 日照率 | 晴れ日数 (52年間) | 晴れ日率 |
1月12日 | 53.6% | 33日 | 63.5% |
1月13日 | 57.4% | 37日 | 71.2% |
1月14日 | 67.8% | 42日 | 80.8% |
1月15日 | 60.1% | 39日 | 75.0% |
1月16日 | 58.0% | 37日 | 71.2% |
1月17日 | 64.6% | 39日 | 75.0% |
1月18日 | 55.8% | 36日 | 69.2% |
1月19日 | 58.9% | 39日 | 75.0% |
1月20日 | 63.5% | 41日 | 78.8% |
結果は歴然で、1月16日が晴れの特異日とはとても言えません。この表からは、逆に1月14日が晴れの特異日と言えるかもしれませんね。
次は3月14日。
日付 | 日照率 | 晴れ日数 (52年間) |
晴れ日率 |
3月10日 | 46.3% | 29日 | 55.8% |
3月11日 | 54.3% | 37日 | 71.2% |
3月12日 | 43.6% | 26日 | 50.0% |
3月13日 | 50.8% | 31日 | 59.6% |
3月14日 | 52.6% | 37日 | 71.2% |
3月15日 | 45.3% | 31日 | 59.6% |
3月16日 | 46.3% | 30日 | 57.7% |
3月17日 | 43.6% | 30日 | 57.7% |
3月18日 | 57.8% | 38日 | 73.1% |
これも結果は歴然ですね。確かに日照率、晴れ日数とも高水準ではありますが、3月18日の方が晴れの特異日と言えるかもしれません。
つぎは6月1日。
日付 | 日照率 | 晴れ日数 (52年間) |
晴れ日率 |
5月28日 | 49.6% | 31日 | 59.6% |
5月29日 | 35.8% | 23日 | 44.2% |
5月30日 | 36.0% | 28日 | 53.8% |
5月31日 | 37.4% | 23日 | 44.2% |
6月1日 | 47.1% | 31日 | 59.6% |
6月2日 | 43.3% | 30日 | 57.7% |
6月3日 | 33.3% | 22日 | 42.3% |
6月4日 | 39.0% | 27日 | 51.9% |
6月5日 | 38.4% | 24日 | 46.2% |
確かに晴れ日数はトップタイですが、日照率で5月28日に劣っていますので、晴れの特異日とは言い難いですね。ただ、6月と言えば梅雨入りの時期なので、梅雨入り直前の「6月の晴れの特異日」って言い方はできるかもしれません。
最後に 11月3日。
日付 | 日照率 | 晴れ日数 (52年間) |
晴れ日率 |
10月30日 | 41.3% | 27日 | 51.9% |
10月31日 | 52.6% | 32日 | 61.5% |
11月1日 | 50.3% | 31日 | 59.6% |
11月2日 | 50.4% | 33日 | 63.5% |
11月3日 | 50.8% | 32日 | 61.5% |
11月4日 | 52.3% | 31日 | 59.6% |
11月5日 | 44.2% | 26日 | 50.0% |
11月6日 | 36.6% | 23日 | 44.2% |
11月7日 | 40.8% | 25日 | 48.1% |
この期間は、10月31日~11月4日までの間、ほぼ一定の日照率、晴れ日数が続いていますので、11月3日だけを特異日とする理由はなさそうです。
以上のとおり、Wikipediaの「特異日」の中で挙げられている「日本(主に東京)の特異日の例」の信憑性は、かなり低いことが分かりました。
それでは本当の「東京における晴れの特異日」はいつなのでしょうか?
分析方法としては、気象庁が日毎の平年値を求める手法として用いている、9日移動平均を3回繰り返す平滑移動平均を参考にし、以下の方法で行いました。
① 日毎の日照率の9日移動平均を3回繰り返し、日毎の平滑移動平均を求める。
② 日毎の日照率と平滑移動平均の乖離率を算出する。
③ 日毎の晴れ日数の9日移動平均を3回繰り返し、日毎の平滑移動平均を求める。
④ 日毎の晴れ日数と平滑移動平均の乖離率を算出する。
⑤ ②④の両方で平滑移動平均乖離率上位ベスト5に入った日を「晴れの特異日」とする。
分析結果は以下のとおりでした。
日照率の平滑移動平均との乖離率ベスト5
① 3月18日 10.6%
① 11月25日 10.6%
③ 5月21日 10.5%
④ 4月6日 9.9%
⑤ 9月10日 8.8%
晴れ日数の平滑移動平均との乖離率ベスト5
① 5月21日 19.1%
② 4月5日 14.1%
③ 3月18日 13.5%
④ 8月29日 12.9%
④ 11月8日 12.9%
ということで、3月18日と5月21日が東京の晴れの特異日という結果になりました。
参考までに、その分析結果を以下に記載します。
日付 | 日照率 | 晴れ日率 | ||||
日照率 | 平滑 移動平均 |
乖離率 | 晴れ日率 | 平滑 移動平均 |
乖離率 | |
3月14日 | 48.6% | 48.6% | 4.0% | 71.2% | 61.1% | 10.1% |
3月15日 | 45.3% | 48.3% | -3.0% | 59.6% | 60.8% | -1.2% |
3月16日 | 46.3% | 47.9% | -1.6% | 57.7% | 60.4% | -2.7% |
3月17日 | 43.6% | 47.6% | -4.0% | 57.7% | 60.0% | -2.3% |
3月18日 | 57.8% | 47.2% | 10.6% | 73.1% | 59.5% | 13.5% |
3月19日 | 48.7% | 46.7% | 1.9% | 61.5% | 59.0% | 2.5% |
3月20日 | 44.0% | 46.4% | -2.4% | 57.7% | 58.5% | -0.8% |
3月21日 | 45.3% | 46.0% | -0.7% | 53.8% | 58.0% | -4.2% |
3月22日 | 43.4% | 45.7% | -2.3% | 53.8% | 57.6% | -3.8% |
日付 | 日照率 | 晴れ日率 | ||||
日照率 | 平滑 移動平均 |
乖離率 | 晴れ日率 | 平滑 移動平均 |
乖離率 | |
5月17日 | 39.6% | 41.9% | -2.3% | 48.1% | 52.7% | -4.6% |
5月18日 | 46.2% | 42.1% | 4.1% | 51.9% | 53.0% | -1.1% |
5月19日 | 38.7% | 42.2% | -3.6% | 48.1% | 53.4% | -5.3% |
5月20日 | 39.6% | 42.4% | -2.8% | 50.0% | 53.7% | -3.7% |
5月21日 | 53.1% | 42.6% | 10.5% | 73.1% | 53.9% | 19.1% |
5月22日 | 41.8% | 42.7% | -0.9% | 55.8% | 54.1% | 1.6% |
5月23日 | 42.2% | 42.8% | -0.6% | 55.8% | 54.2% | 1.5% |
5月24日 | 39.6% | 42.8% | -3.2% | 46.2% | 54.2% | -8.1% |
5月25日 | 46.5% | 42.7% | 3.8% | 65.4% | 54.0% | 11.3% |
この3月18日と5月21日は、まぎれもなく東京における晴れの特異日であると考えられますが、特異日であっても、日照率は1月の平均である60%強には遠く及びません。あくまで、その時期に相対的に晴れる確率が高い日という意味です。
最後に絶対的に晴れる確率の高い日として、日照率の高い日のベスト10、晴れ日数の高い日ベスト9を以下に記載します。
日付 | 日照率 | 日照時間 | 可照時間 |
1月14日 | 67.8% | 6.8 | 10.0 |
2月4日 | 67.3% | 7.1 | 10.5 |
1月25日 | 65.8% | 6.7 | 10.2 |
1月9日 | 65.7% | 6.5 | 9.9 |
1月5日 | 65.0% | 6.4 | 9.8 |
1月28日 | 64.9% | 6.7 | 10.3 |
1月17日 | 64.6% | 6.5 | 10.0 |
12月16日 | 64.5% | 6.3 | 9.8 |
12月13日 | 64.2% | 6.3 | 9.8 |
1月27日 | 64.2% | 6.6 | 10.3 |
日付 | 晴れ日数 (52年間) |
晴れ日率 |
1月5日 | 43日 | 82.7% |
1月6日 | 42日 | 80.8% |
1月14日 | 42日 | 80.8% |
1月10日 | 41日 | 78.8% |
1月20日 | 41日 | 78.8% |
1月22日 | 41日 | 78.8% |
1月25日 | 41日 | 78.8% |
2月13日 | 41日 | 78.8% |
12月24日 | 41日 | 78.8% |
【まとめ】
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今日も晴れましたね〜♫
晴れの特異日がパワーのおかげですね(笑)