先日のブログでご案内したとおり、今回から数回にわたって、美瑛でいつ晴れる日が多いかを分析していきたいと思います。

 先日の日の出・日の入に関するのブログで「可照時間」という用語を紹介させて頂きましたが、今回は新たに「日照時間」と「日照率」という用語を紹介します。
 日照時間とは、気象台やアメダスなど日照計により観測される日が照った時間数のことを言います。ここでいう「日が照った」とは、日照計で測定される直達日射量が120W/㎡以上である時間と定義されており、分かりやすく言うと、直射光によって物体の影が認められる程度以上の日射量を表すそうです。
 日照率とは、日照時間÷可照時間、つまり日の出や日の入に伴う可照時間の長短を考慮して日が照る確率を表したものです。この日照率こそが晴れる確率を表すといっても良いでしょう。

 美瑛町では、以上の定義に基づく日照時間測定を1986年9月18日から行っており、まだ歴史は浅いですが四半世紀以上の日照時間測定データが蓄積されておりますので、季節による傾向や晴れの特異日などの判明が期待できそうです。

 今回は、各月の旬ごとの日照時間・可照時間・日照率を算出しましたので、下表をご覧ください。
(統計期間:1986年9月18日~2012年11月30日 日照時間および可照時間は1日当たりの時間

月 旬 日照時間 可照時間 日照率
1月 上旬 1.7 9.1 19.1%
中旬 2.2 9.3 23.9%
下旬 2.8 9.6 29.2%
2月 上旬 3.4 10.1 33.8%
中旬 3.3 10.5 31.8%
下旬 4.1 11.0 37.2%
3月 上旬 4.4 11.4 38.9%
中旬 4.3 11.9 35.9%
下旬 4.9 12.5 39.4%
4月 上旬 5.2 13.0 39.9%
中旬 5.3 13.5 39.2%
下旬 4.7 13.9 33.5%
5月 上旬 5.4 14.4 37.3%
中旬 5.3 14.7 36.0%
下旬 5.4 15.1 35.6%
6月 上旬 5.0 15.3 33.0%
中旬 4.8 15.4 31.1%
下旬 5.5 15.4 35.8%
7月 上旬 4.7 15.3 30.8%
中旬 4.2 15.1 27.8%
下旬 4.5 14.8 30.5%
8月 上旬 5.0 14.4 34.4%
中旬 4.6 14.0 32.8%
下旬 4.7 13.5 35.2%
9月 上旬 4.9 13.0 37.9%
中旬 4.5 12.5 36.3%
下旬 4.8 12.0 39.8%
10月 上旬 4.5 11.5 39.2%
中旬 4.2 11.0 38.1%
下旬 3.6 10.5 33.8%
11月 上旬 2.6 10.1 25.7%
中旬 1.9 9.7 20.1%
下旬 1.9 9.3 20.5%
12月 上旬 1.6 9.1 18.1%
中旬 1.6 9.0 18.1%
下旬 1.7 9.0 19.4%
平均 4.0 12.2 32.6%

 日照率が高い時期は、3月下旬~4月中旬9月下旬~10月上旬。逆に日照率が低い時期は、12月上旬~1月上旬。季節による明確な傾向が出てますね。 

 3月下旬~4月中旬といえば、積雪量の減少とともに丘に融雪剤がまかれ、やがて雪解けを向えるといった時期ですね。また9月下旬~10月上旬といえば、旭岳や十勝岳、白金付近での紅葉の見頃の時期に重なることが多いと言えそうです。

 意外なことに、7月の日照率はかなり低く、晴れる日があまり多くないことが分かります。夏季に美瑛に訪れるのであれば、6月下旬か8月上旬・下旬が統計上、晴れる確率が高いということになります。

 次回は晴れの特異日を分析したいと思います。

_6309080

 

↓↓ブログランキングに参加しています。 クリックして頂けると嬉しいです!