今年の美瑛は、冬はとても寒く、夏は異常なまでに残暑が長引くといった気候でしたが、これは例年と比べてどうなのかを知りたくなって、気象庁ホームページの「過去の気象データ検索」で調べてみました。

 その前に、気象用語の解説を少し。
 よく「平年値」って言葉を天気予報等で耳にしますが、この「平年値」とは、過去30年間の平均の値で、10年ごとに更新されています。直近では2011年5月18日から新しい平年値になりました。それまでは2001年に更新された「1971年から2000年までの30年間の平均」を使っていましたが、昨年からは「1981年から2010年までの30年間の平均」を使っています。

 美瑛町の平年値は下図のとおりです。
美瑛の気象情報-平均値

 この平年値と比べ、今年がどうであったかを比較しみるとともに、地球温暖化の影響が年代ごとにどのように気温に表れているかも調べてみたかったので、以下の6つで比較表を作ってみました。
 ◆ 平年値(1981年~2010年の30年間の平均)
 ◆ 1981年~1990年の10年間の平均
 ◆ 1991年~2000年の10年間の平均
 ◆ 2001年~2010年の10年間の平均
 ◆ 直近5年間(2007年11月~2012年10月)の平均
 ◆ 今年(2012年)

 まずは、平均気温から。
美瑛の気象情報-平均気温

 これを10年単位で見ると、7~8月の真夏の気温に大きな変化はありませんが、1~2月の真冬の時期、5~6月の春~初夏の時期、10~11月の秋~初冬の時期に明確な気温の上昇傾向が見られます。また、直近5年のデータでは、以上の傾向に加え、9月の気温上昇、つまり残暑が長引く傾向が見られます。
 今年の特長としては、1~3月は非常に寒く、平年値はもちろん、1980年代の平均値も下回る寒さであったことがわかります。また、夏は平年値よりも暑く、特に9月は平年値を4.5℃も上回る異常気象であったことがわかります。

 次に、最高気温。
美瑛の気象情報-最高気温

 こちらも平均気温とほぼ同様に、10年単位で見ると、1~3月の真冬の時期、5~6月の春~初夏の時期、10~11月の秋~初冬の時期に明確な気温の上昇傾向が見られます。また、直近5年のデータでは平均気温と同様に以上の傾向に加え、9月の気温上昇、つまり残暑が長引く傾向が見られます。
 今年の最高気温の特長も平均気温とほぼ同様に、1~2月は非常に寒く、夏は平年値よりも暑く、特に9月は平年値を4℃も上回っていました。

 最後に、最低気温。
美瑛の気象情報-最低気温

 こちらは、平均気温や最高気温と違い、10年単位で見ても6月を除き明確な上昇傾向は見られませんでした。
 昔の方が冬の寒さが厳しかったという話を良く聞きます。確かに1980年代の1~2月は他の年代と比べて低いですが、年々上昇傾向にあるという訳でもなさそうなので、単に最低気温の平均値で比較するのではなく、最低気温が-20℃以下の日数で比較する等、別の視点で分析してみる必要がありそうです。
 今年の最低気温の特長も平均気温と同様に、1~3月は非常に寒く、平年値はもちろん、1980年代の平均値も下回る寒さであったことがわかります。また、8~10月は非常に暑く、特に9月は平年値よりも5.3℃も上回り、7月とほぼ同等の最低気温でした。

 美瑛町の気象観測は、1976年5月より降水量の観測から始まり、1977年10月より気温、風向・風速、日照時間、1983年9月より降雪・積雪の観測が始まり、1986年9月から日照時間の観測方法に変更がありました。
 まだ30年余りのデータしかありませんが、最高気温、最低気温のレコードは以下の通りです。

  最高気温 34.9 1984年8月16日
  最低気温 -33.2 1985年1月24日

 参考までに、美瑛で最低気温レコードを達成した1985年1月24日の旭川の最低気温は-27.8℃でした。旭川で-41.0℃の最低気温日本レコードを達成した1902年1月25日に、もし美瑛で観測していたとしたら、果たしてどのような数字が出ていたのでしょう。

P7264681


↓↓ブログランキングに参加しています。 クリックして頂けると嬉しいです!